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チモッキ

思ったり、感じたり、言ったりしたこと

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「わたし、菜食と出会う」


CIMG1014.JPG














わたしのかわいいプーちゃん、おプーちゃん。
おまえはほんとに、かわいいプン太郎だ。プンプン。

本メインで撮るつもりが嬢メインになってしまう、私の親バカ。
見ようによってはオレンジページ編集長の山本洋子さん(手前)を強調したがってるようにも見えますね。

「食べることを選ぶ」ただそれだけで出来る、
豊かで自由な生き方があります。


さすがいいこと言います、山本さん。


「わたし、菜食と出会う」

ヴィーガンの人たちへのインタビューと、おとぎ話風の読み物が載っております。
ルポタージュアートブックシリーズの第3弾で、
1,2は、捨て犬を引き取った人たちへのインタビュー集「わたし、捨て犬と出会う」。

捨て犬と出会うシリーズの中で知り合ったうちの一人がヴィーガンであったことから生まれた
「菜食と出会う」、「ヴィーガンと出会う」があります。
初めて読んだのはベジタリアンになる前で、心がブリンブリンしました、響いちゃってねえ、あーた。

どうしてヴィーガンになったの?とか、どうして動物の保護活動に関わってるのですか?とか、
人の話を聞くのが好きなのです。
なんでかなーって考えてみたら。

めっちゃオープンマインドだったり、ドライだったり、涙ぐみやすかったり、
ぶっきらぼうだったり、色んな人がいるけれど、
ぜったいに、愛の話が聞けるんだよ。
その人の持ってる、他者への愛の話が。

チーモ、もう、そういうの聞くと、心に、ダイレクトにエネルギーを注入されてしまうのです。
そのエネルギーを元に、フルマラソン走ったり、そういうことはできません。
でも、とても幸せになれる。

そういうエネルギーがつまった本なんですよ。
そりゃあ、ブリンブリンしちゃいます。



京都ベジ&ピース・フェスティバルなどを企画・主催され、
京都でベジレストラン「カフェ・ピース」をなさってた(ご出産を機に今は閉店)、
元・獣医師の岩佐明子さんのインタビュー。


ご実家のご家業の事情から獣医さんのお仕事をパートタイムに切り替え、
その流れで、海外で雑貨の買い付けをなさっていた岩佐さん。

クスコでの買い付け旅行の最後の夜、山の上のレストランでの出来事でした。

「わたしの左右にはそれぞれ5,6人の観光団体がいました。
ひとつは一見してアメリカ人観光客団体で、かなりうるさく騒いでいました。
もうひとつはヨーロッパからの観光客団体だと思うのですが、
わたしのわからない言語でした。
多分スペイン語ではないかと思うのですが、よくわかりません。

そのアメリカン人たちが現地の名物料理「ギニアピッグ」を2皿、オーダーしたようでした。
するとしばらくして厨房の方から何とも言えない動物の悲鳴が聞こえてきました。
断末魔の苦しみの悲鳴、とでもいうのでしょうか。
しかもその悲鳴がなかなか終わらないのです。

わたしは理由がうすうすわかっていました。
本当におぞましい話なのですが、殺すのに際し、
「苦しめば苦しむほど肉の味がよくなる」という
ばかげた風習が現地にはあるらしいのです。

この店の厨房で行われている「ギニアピッグ料理」は、
まさにそれを信じているとしか思えないような行為をしているのでした。
わたしは食事中でしたが、涙が止まらなくなりました。

わたしはガイドブックでこの料理については少し知識がありました。
肉の味については「食えたものではない」ということも知っていました。
案の定というか、しばらくして2匹のギニアピッグが丸焼き状態で運ばれてきたのですが、
アメリカ人たちは少し食べて顔をしかめました。
あとはもう見向きもしない状態で記念写真だけをとり、放置状態にしていました。

見捨てておけばよいものを、とわかっていました。
わたしには何の関係もないことでした。
わたしはただクスコでの最後の夜をひとりでゆっくりと食事をして
楽しみたかっただけなのです。
けれどもどうにも我慢ができなくなりました。
「この2匹は食べるためにいま殺されたのです」とわたしはアメリカ人たちに言いました。
「食べてあげるべきじゃないでしょうか」

私の意見を聞き、当然ながらアメリカ人たちは気分を害しました。
その場の楽しい観光気分をぶち壊しにしてしまったわたしを口々にののしりました。

するとそのとき意外なことが起こりました。
もう一つのグループ、ヨーロッパから来た人々が何と私の意見に同意してくれたのです。
わたしを挟んで2つのグループは大騒ぎの口論となりました。
とてもその場にいることはできませんでした。
私はその喧騒を逃れるようにして席を立ち、
お勘定を払い、泣きながら安宿に帰りました。」



部屋に戻ってからも泣き続けた岩佐さんは、
夜遅くではありましたが、24時間営業のインターネットカフェに出かけていきます。

「わたしは無性に情報が欲しかったのです。
肉食をしなくとも生きていける情報が欲しかったのです。
そこで「ベジタリアン」で検索し、画面に出てきた英文を懸命に読みました。
そこに出てきた情報はわたしにとって「目からうろこ」でした。

どうして今まで知らなかったのだろう。
これこそはわたしが欲しかった知識じゃないか。


そう思いました。
この時私が今まで当たり前のように信じてきた「5大栄養素」も簡単にくつがえされました。それは本当にわたしにとってショックでした。
私は食べなくても生きていけるものをそうとは全然知らず、
今まで無理を重ねて食べてきたのです
。」



岩佐さん、帰りの飛行機ではダメもとでベジタリアンミールをオーダーされたそうです。
フッフッフ、もちろんご用意されてますとも!アハ、アハッ、アーハッハッハ!(笑いが止まらない)

岩佐さん・・・
ネットで情報を得たとき、飛行機でベジミールが提供されたとき、
どんなにうれしかったでしょう。

そのお気持ちを思うと、わたくし泣きそうになります、幸せで。

多くのベジタリアンがたぶんそうだったんじゃないかなぁ、と思うのですが、
やっぱり最初は戸惑いや、悲しみや、そういうのってあると思うんですわね。

戸惑いながらも色んな情報に納得したり、たまに反発を覚えたり。

お肉大好き。お肉はおいしい。
でも、ほんとは体に良くないこと、地球に厳しいこと、
誰かの分の食糧を、家畜に食べさせて、そして肉としてわたし達の口に入ること。
何より動物が、目を疑うような残酷さの中で生かされていること。
知らなかった。

肉食べない人生って、どんなか少し不安。
肉食べないなんて選択、自分、間違ってるかなあ?
わたしの気持ちが弱いから、肉生産の側面に耐えられないのかなあ・・・とかね。
でも、そうじゃなかった。

動物の苦しみは人の苦しみであるという気持ちを、
世界はちゃんと、大切に汲んでいる証明のように、
ベジタリアンは理にかない、非常に人間的で、心豊かな道であると知った時、
ほんと、光が降り注いだような気がしました。

そしてそれって、個人の幸福だけでなく、
人の未来や幸福にも、密接してること。

他者の苦しみは自分の苦しみで、
他者の喜びは自分の喜びで、
おおげさみたいだけど、幸福というものを思う時、
それって、シンプルに普通のことなんだよね。

最初読んだとき、他の人のインタビューも読みながら、
わたし「フグッ」「ウグッ」ってずっと言ってました。
頭より、ダイレクトに心にこみ上げちまってよう。涙のやつがよう。

「飽食の時代やグルメの時代とまでいわれるいまの日本社会に属しながら、
なぜあえて肉を口にしない人々がいるのか。
いかなる主義が、いかなる精神が、あるいはいかなる宗教が、
あえて食材や食事の種類を大幅に限定させるのか。

それはストイックな行為なのか、何かを祈願する行為なのか、
あるいは喜びを伴う行為となりうるのか。」

「ベジタリアンは今の時代において、まだまだ少数派です。
しかし少数派こそ誤解や偏見を受けながら時代の矛盾に挑み、
真理追求の先駆者となってきた事実は、常に時代が証明するところです。」

「取材したベジタリアンたちがみな一様に抱いていた「愛」に気がつかれたでしょうか。
食に対する愛、動物に対する愛、人間に対する愛、地球に対する愛。
多くのベジタリアンには愛がありました。
愛なくして菜食を語ることはできず、愛なくして地球を救うことはできない。
この本をつくることによって、私はそう確信した次第です。」


北野玲


作者の北野玲さんは、ポートレイトデッサンも引き受けてくれますわ。

1枚2000円のなかから、
日本ユネスコ協会連盟に寄付されたり、
展覧会などで反戦を訴える資金にされています。

チーモも以前、母と叔母を描いていただきました。
いつかは嬢をお願いしようと思っております。

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Comment

肉食について

  • 川本
  • 2014-08-05 18:41
  • edit
こんにちは。暑い日と、心配な豪雨が続きますね。最近、獣医さんの記事を他の方のブログで拝見し、今日その後のご様子についてこのブログでお聞き出来たことは幸いでした。私事ですが、旅行に行き、菜食の羽目を外して過ごしておりました。とても心響く記事であったことお礼申し上げます。あなた様のお体引き続き健やかであられますように。

川本さん♪

  • チーモ
  • 2014-08-05 21:14
  • edit
川本さん、こんにちは!
本当に大変な気候でございますね。。。

岩佐さんのお話は、本当に心に響きますよね。
川本さんともシェアできてうれしいです!

川本さん、ご旅行なさってたんですね、お、おうらやましい。
日本ではまだまだ、ベジタリアンとして旅するって大変なようですね。
早くそんな心配をせずに、旅できる日がやってきますように!

川本さん、コメントくださって、また私の体のことまでお気にかけてくださり、とても嬉しいです。
川本さんも、どうぞお体お大事になさってくださいね。
川本さんの毎日が素敵なものでありますように!
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