大好きな歌人さん、それは東直子さん!
昔、東さんはお友達何人かと作品展を開いてらして、そのグループ展に行ったことあります。
古ぼけたビルの2階の小さな部屋で、それはありました。
最高気温を記録した夏の日で、
裏手にあったフェラガモの店舗の、明度のない色彩の暑苦しさを、すんごいよく覚えてる。
東さんはもちろんすばらしい短歌を、ほかの方は写真や書を発表されてて、
見に来てる人が私しかいなくって、じっくり見れましたんです。
他の方の写真や書などの作品は、
何かを表現したい、表現することで何者かになりたいという、
ものすごい熱があって、だけど、どこかで見たような、誰かのもののような作品で。
きっと作者の人たちは一生懸命作られて、でも私はいたたまれなかった。
そのくっきりとした対比に、東直子、すごい人って、わかっていたけど、
才能というのはほんとうにあるんだ、と怖いような気持ちで思いました。
才能は残酷です。
表現を望むものに、表現する力が与えられているとは限らない、ていうか、
与えられてることの方が少ないんだ。
東直子さんには、たくさん泣かされております。
東さんたら東さんたら、チーモを泣かすいけずなお人。ののの(←畳に書いてる)
東さんに、一番最初に泣かされたのは、
陰毛のみ残した体さらしたらもうなんでしょうなにもないです
これ見たとき、ガッシャーン!でした。電撃が走ったわよね・・・。
東さん、よく歌ってるのはけっこう、女の部分なんですよね。
しかも、同じ女でも、「すごくわかる」って言う人と、
「全然わからない」って人に分かれる女の部分。
東さんのフィルターを通すと、生臭くなくなる。
女という業深い生き物を、流れる透明な水の中に閉じ込めて、美しいものに昇華しちゃった人。
(男も業深いのでしょうが、私は女なので、男性が感じているかもしれない男の業深さってのはわからない)
「もうなんでしょう」に頭をカッツンとやられた気分でした。
才能は残酷だ。でも才能はすごい。ものすごいもんであります。
東さん、大好き。
いけいけ僕らの東さん。
今回泣かされたのは、こちらの歌。
ただ生きているだけでいい?こんなにも空があおくて水がしずかで
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