愛らしいエンジェルこと我が家の嬢はFIVです。
発症していない、猫エイズ・キャリアっこクラブに所属しています。
チモママが、なんでもズバッと断言しちゃう知人に、
「FIVの子は、寿命が短いっすよね、5~6年くらいですよね」って言われたらしく、
しょぼん・・・としてました。うふふ、ばかね。
FIVの子がうちにいるっつーだのに、
そんなこと断言するのもどうかと思うけれど、こういう人はいるものですわね、悪気はないのだ。
私なんか、面白いなこの人って思っちゃうけど・・・
トラブルも多いんでないかしら、こういう人。って、余計な心配でしょうか。
あ、なんだか私、いやみっぽい?いやいやほんとに、悪気ないの知ってるんです。
嬢、子猫時代の血液検査の結果、FIVが妖精で、
チーモと、ショックを受けてはたはたと落涙するチーモママに、
結果を告げた獣医の先生が「いや、猫エイズならいいほうだ」って言ったんですわ。
・フィールド出身の子は、子猫でもFIVの子はけっこういる。(母子感染)
・ペットショップ出身でもいる。
・FIVでも、猫エイズを発症するまでは段階があるし、発症しないことだってある。
・だから長生きだってできる。
だからよかったねって。
それ聞いて、ほんとだよ、よかったよって思って、私。
嬢が、実際長生きするかどうかはわからないし、
長生きできたらすてきだけど、やっぱりあんま、長生きしないかもしれない。
でも、いいのだ。時間はきっと、幸福とは無関係だと思うのであります。
だから、たとえ嬢の猫生が、短かったとしてもいいのだ。
それより、楽しいこと、うれしいことたくさん、一緒に、楽しみたいわ。
嬢は、好きな食べ物たくさんあるんです。
ほんとにうれしそうに食べる。
一種類のフードを一生食べれば、15年生きるって言われても、
私食べさせないと思う。
好きなもの食べて5年って言われたら、たぶんそっちを取る気がする。
ありえない、極端な二択だけど~。
お土産をもらうのも好き。
お土産のお刺身買って帰ると、嬢は、お刺身だけじゃなくて、
愛してるの気持ちも受け取ってるような満足げなお顔をする。
イカとか、生であげない方がいいってものもあげます。
嬢が好きだから。ほんのちょっぴりね。
どこかで目にした話ですが、
アジアの貧しい国で、毒蛇に足をかまれた農家の若者がいて、
そこにいた日本人のお医者さまが、何とか命を救おうと、
足を切ろう、命は助かるからって説得したんだけど、
若者は拒むんだって。
お医者さまが、命は助かるのに、って言うんだけど、
その彼の暮す貧しい村で、足を失えば、仕事ができないってことで、
そうなれば、命があっても生活していけないことを、
ギリギリの生活の中で、家族が彼を抱えられないことを、
彼はよくわかってたから。
そして彼はお医者さまにこう言ったそうです。
「私は蛇にかまれて死ぬんじゃないです。これが、私の寿命でした」
うん・・・。どうして私のたとえ話は思ったところに辿りつかないのか、と今、
しみじみと思っていますが、この言葉を、嬢のFIVに関しても思う時あります。
彼の、諦観なのか、潔さなのか、わからないけれど、
運命を、受け入れる。という姿勢が、私の胸をかき鳴らしました。
自分の命をそんな簡単にあきらめていいのだろうか・・・って、思うところもあります。
でもそれはきっと、私の生活や人生が自分で選択できて、
あきらめないことは美徳であり、それが可能性を作ると、そう思える環境だから。
そういったことも含めて、今も思い出すたびに、鳴りっぱなしです。
恨むことは、何に関しても、いくらでも、きりなくできるんですよね。
でも、それを受け入れることもできるんですよね。
楽しく、喜びを胸にあふれさすことだって。
私、そっちをして生きてきたいわ。
FIVがなかったら、もっとうかつだった気がします、私。
FIVのおかげで、嬢、必ず死ぬんだなって、すごく身近に感じる。
それまで、めいっぱい楽しみましょうと、すごく思う。
嬢が窮屈にならない範囲で、健康にも気を付けようねって。
私忘れっぽいから、ちゃんと気を付けてもらえるように、
神さまが嬢に持たしてくれたお土産なんじゃないかなあ、FIV。
「なるべく長く生きてね」って言うと、嬢は「知らん!」とゆいます。
ベリー・クール。

匂いをかいで調査をしております。
恍惚のひとみ。
こういう顔を毎日毎日。
たのしそうで、
私もたのしいです。
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