チーモって千と千尋好きじゃない？
「好きだね」
この前も見てたじゃない？
「見てたね
ところでお父さんて、ほんとは千尋のこと、かわいいって思ってるよね
アイツさあ、ロリコンじゃない？」
こら！父をあいつってなんです！大体何を言うんです！
「だって！チーモだっておとうさんに、ちょっとあんたコップ片しなさいよ！とかたまに言うから！」
チーモはいいの！
「なんでいいの！」
チーモはほら（モゴモゴ）・・・ええと、実の子だから・・・
「え・・・嬢は実の子じゃないからダメって、そんないやらしい話聞いたことある？」
・・・完全にチーモが間違ってるね
負けるの嫌で、卑怯な手使っちゃった、ごめんね
実の子じゃないけど、実の家族だもんね
「嬢の実のママはどこにいるのかなあ」
どこにいるかねえ、元気だといいよねえ
「近所にそっくりなねこさんがいたんでしょ たぶん嬢の血族だよね
お母さん、その子を初めて見かけたとき、
外に嬢がいる！脱走してる！って、グワー！って追いかけたんだよね」
追いかけて、ネットかかってる人んちの畑にまで入り込んだらしいね
「直前に嬢が家にいるの見てたのにだよ？
アイツさぁ・・・ぼけちゃってんじゃない？」
コラ！母に向かってアイツってなんです！大体何を言うんです！
「だって！実の家族だから言っていいって思ったから！」
ダ、ダメだよ！
・・・まあとにかく、千と千尋見てて思ったじゃない？
「ううん、知らない チーモが何思ったかはわからなかったムニャムニャ」
思ったのよ ハクって嬢ちゃんに似てるなあって
「へえー・・・ハクってどんな子？
きっぷのいい、きれいなおねえちゃん？リンっていうあの子？嬢、リンちゃんに似てる？」
すごい食いついてるけど・・・おかしくない？
ハクに似てるって言われてる流れで、
私リンちゃんに似てる？って答えてて、自分で違和感ないんですか
「別に！」
・・・リンちゃんが好きなんだ？
「別に！」
とにかくハクに似てるなって思ったの。特に目が
でっかくてきれいなんだよ
「ふぅん・・・どんな顔だっけ？」
あらあら、まんざらでもなさそうですねえ、ちょっと待ってて
こんなかなあ
ビクゥ！！！
ハ、ハク？これってひゃくたろうじゃない？これって・・・
あああ！嬢ちゃんが驚いてブレブレに・・・！！
ごめん・・・画像の権利とか、ジブリ厳しそうかなって思っちゃって
でも雰囲気はこんな感じだよね？服とか
ああ、目はハクと全然違うけど
「目が似てるって話だったんだよね
そんで百太郎は全然違うんだね
何がしたいの？嫌がらせがしたいの？」
わかんない・・・私は嬢ちゃんが好きってことしかわかんない！
「パニック起こしたふりしてもダメ バカー！」
（おそわれた！！ピンクが口です！）
動物にアテレコして作ってるお話を見るの、楽しくて好きなのですが、
自分と暮す生き物に関しては、ほんとはどう思ってるかわかんないのに、
その子のイメージが、（自分自身の中とはいえ）出来上がっちゃうことはしたくないって思ってたのです。
私が面白がってつけたセリフが、もしかしたら本猫には不本意なことかもしれない。
自分が作ったイメージが、その子自身を見る時のフィルターになってしまうかもしれない。
それはいやだなって。
言葉や思い込み抜きで、その子自身を見ることを意識してきた。と言っても過言ではないかも。
たぶんアニマルライツとも根を共通する感覚かも。
１０年くらいそう思ってきましたわ。
でも今は、こういう遊びと、本猫を見る視線とが、
自分の中でごっちゃにならないって思えるようになった最近、
写真にセリフをつけてみましたら・・・これがまあ、たのしいことよ。
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