忍者ブログ

チモッキ

思ったり、感じたり、言ったりしたこと

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

マスターキートン

マスターキートン大好きです。
心地よい秋風に吹かれながら再読中。

日本人の父とイギリス人の母を持つ、平賀=KEATON・太一は、
大学で考古学の講師をしながら、保険のオプ(調査員)をしている。
また、英国軍のSAS(英国特殊空挺部隊)で、サバイバル術の教官をしていたという経歴を持つ。
そんなキートンの夢は、考古学者として、幻のドナウ文明を発掘すること。
異色の探偵、ここに登場!!


だそうです。アマゾンの説明はわかりやすいなー。

何度このマンガに、涙を搾り取られたことか。
ほんと「ンガー・・・」って言って泣いちゃう。
いつか好きなセリフランキングとかやりたい。
ご存知の人もたくさんいると思いますが、今回もしびれたセリフの一つ。2巻から。
 
「いいえ、ウサギだって追いつめられれば勇敢に戦うのよ」

(こんな仕事をして自分は虫けらだって気づいたのよ、と自分の仕事を嫌って、
マフィアから逃げた娼婦が、
「すぐに狩られちまうウサギは哀れな生き物だ」という潜伏先の宿屋の主人に、
物語の最後で言うセリフ)

あーん、これだけだと、ずいぶん強気で明瞭な物語なのかって印象ですが、
そんなことなくってですね、中盤に、
この娼婦を助けようとする軍隊学校の元教官(キートンの教官だった)の、

「子供のころ、よく狩りに行った。最初の獲物はウサギだった。
私の撃った弾はウサギの後ろ足にあたった。
ウサギは足を引きずって逃げて行った。
走れなくなったウサギは、生きているより不幸だ。

だが、私は何もしなかった。

手当をすべきだったのか・・・
とどめを刺すべきだったのか・・・

未だにわからない」


というセリフがあったりするんです。

教官のセリフを先に読んでるからこそ、
最後の娼婦のセリフも、弱さも失敗も持ち合わせた人が胸に抱く、
立ち向かおうとする強さが、にじんで見えませんか。
私には、ウック、見えるんです・・・ヒック。
 
経歴は華やかなのに、気弱でさえない大学講師。
おそらく見限られる格好でバツイチ。
考古学をやりたいけれど仕事がなく、バイトで始めた保険の調査員で、
様々な事件に巻き込まれるも、軍隊にいた経験と元々のサバイバルスキルが生かされて大活躍。
でも、本人は不本意。
 
キートンに憧れる甥が「順調にいっていたのに、なぜ除隊したのか」ってキートンに問うと、
キートンは「軍隊はあまりに現実すぎた」って。
強いのに、キートン強いのに。キュンキューン。
 
男の人のマンガによくある「力の強さ賛美」じゃなくて、
そこに力だけで説き伏せることを恥じる知力があるとこが、
このマンガに流れる奥深い魅力ではないでしょうか?
とろけきっておりますこのチーモは、一体全体どうしたらいいんでしょう。
 
キートン・・・結婚したいでございます。
(2次元と3次元が限りなく近い世界で生きている、
私を自由なティンカーベルって呼んでもいいですよ。ほらつかまえて)
 
男性に関して、弱さと優しさの違いが時々わからなくなり、
またこのことに関して感じる自分の心の内を、
言葉で説明するのは大変な困難を伴います。難しいよね?
 
佐野洋子さんも、「やさしいって優柔不断なのよ。「優しい」がなんなのかわかるのに、
一生かかる」って書いてた。
 
でも、マスターキートンが、やさしいってことはわかる。
弱くってやさしくって、タフ。
ふー、人間かくありたいものだ。
PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Copyright © チモッキ : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]