BBと出会い、動物を金出して買わない決意をしたその数年後、私ペットショップで買ってるんですわ。
ウサギのウーちゃんを。モルモットのモル子を。
・・・別に欲しくて買ったんじゃない!(ひどい、なんて言い方よ!このっ人でなし!毒きのこ!)
でもほんとに、ウサギと暮そうとは露程も思っていませんでした。モル子とも。
ウーちゃん、売れ残ってたのですわ。昔のバイト先の店の前がペット屋で・・・今思えばよく通えたな。
ウーちゃん他の子と毎日外に出されてて、最後ウーちゃん一匹残ってて・・・
あの店で売れ残りって、たぶんそんなことしょっちゅうあったはずなのに、ウーちゃんの時は妙に目についた。
毎日悶々と、ハラハラしちゃって・・・
ウーちゃんすっかりでっかくなっちゃって、狭いケージで身動きも出来ん。
そんなことしてもきりがないと思いつつ、腹くくって買いに行ったら、
ウーちゃん、すでに裏に引き下げられてて、あ、あぶなかった。
ああ、思い出してもハラハラする。
ところがあーた、店の中に、汚いケージにモルモットがいたからその子も買っちゃって。
だって爪が伸びまくってて、足の裏に突き刺さりそうになってるんだもの。
この子がモル子。お上品な女の子でした。
思い出すたび、なんだあの店・・・って思うこのペット屋で、小学生の時ハムスターを買ったんですよ。
だもんで、子供のころしょっちゅう通ってたんです。
ある日、売り物のハムスターが、同じ水槽のハムスターに片足をほとんど食べられてぐったりしててさ、
驚いておじさんに言ったら、「ああ・・・しかたないんだよね」って言って、
おじさん、息のあるハムスターを広告の紙に包んで、ごみ箱に捨てたのよ。
「病院に連れてかないんですか」って言ったら、「いちいち連れていけない」って。
そりゃそうだ。
「その子、埋めるからください」って、ゴミ箱からハムスター拾ってもらって、泣きながら帰りましたよ。
チビスターは、1時間もしないで、死にました。ほんとにまだまだベイビちゃんの、濃茶のブチの子だった。
紙に包んで捨てるあの時のおじさんの表情。
子供な私を、お前甘いんだよって軽蔑しつつも、
ものすごい気まずさが混じった顔を、私は時々思い出すよ。
おじさん、あの時、ゆずってくれてありがとう。
金払えとか、どうせ死ぬからやれないとか言われてたら、もっと傷ついてた。
そんなわけなんですわね。いや、どんなわけなんですかね。
ちなみにこのペット屋はとっくにつぶれております。
モル子とウーちゃんも、今はどこかの、自由なのっぱらで、
キャッキャ、キャッキャやってるんではないでしょうか。
そんな思い出話でした。
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